TOMOKABANは、長年慣れ親しんだ熊本市中央区河原町の河原町繊維問屋街を離れ、同じ中央区のほど近い場所にある本荘町へ移転いたしました。
少しずつ引っ越し作業を行っていたのですが、いよいよ12/1（日）にグランドオープン！
たくさんの方にお祝いの言葉をいただき、本当に嬉しいです。
2012年に、河原町繊維問屋街の小さなアトリエから生まれたブランドTOMOKABAN。生まれた…というか自分たちで生んだわけですがw
それから試行錯誤しながら少しずつ形を変え、「やっぱり自転車乗りが作るバッグならサコッシュだよね！」ということで「sacoche for」を作り出しました。
普段使いとしてはもちろんのこと、自転車に乗る時に使いやすいようにと考えたことで、特に自転車乗りの方から熱い応援をいただきながら、新しいサコッシュの製作、イベント出店などを行ってきました。
メディア等にも掲載されたりしながら、全国的にもTOMOKABANを知っていただけるようになった2016年、サコッシュ製作を行っていたアトリエが火災で全焼し、生地や道具、その他大切なものの多くを一度に失いました。
その時は絶望的な気持ちにもなりましたが、たくさんの方の応援もあって「生きているから今日がある。だからがんばろう」と前を向いた矢先に熊本地震が発生し、日々の生活に精一杯でTOMOKABANの活動どころではなくなり、再開の目処も立たないまま活動が止まってしまいました。
熊本地震から１か月後にようやく熊本市内の学校も再開して、不自由はあるものの地震前の生活リズムが戻って、ご好意で元の場所からほど近い場所に借りることができた新しいアトリエを整備することができる状況になり、火災から約３か月後、サコッシュを製作することができるようになりました。
それから約2年半の間、熊本市内のみならず全国からたくさんの方にアトリエにお越しいただき、労いの言葉、応援の言葉、その他たくさんの暖かい言葉をかけていただきながら活動を続けてくることができました。
もちろん災害を機に、TOMOKABANとしても人としても、前を向く時、後ろ向きになってしまう時、災害前には感じることのなかったいろいろな感情が湧いたり、いろいろな出来事がありましたが、TOMOKABANを生んだ時の小さな輪が少しずつ広がって大きな輪になりつつある事、そしてもっともっと広げていきたいという想いはとても強く感じていて、さらにもう一歩前進するために移転する運びとなりました。
つい先日、突然友人から「火事の時は何も声をかけられず申し訳なかった。その時も、これまでもずっと気にしていたのに、会うたびに何と声をかけていいかわからず、何も言えないままだった。本当にあの時は大変だったと思う。よくがんばったね。そしてずっとその事を伝えず本当に申し訳なかった。」と言われました。
その時私は「私が逆の立場でも、きっと同じように思うだろうな。そしてきっと彼女のように思っている人が私の周りにももっとその周りにもたくさんいるかもしれないな。」と思いました。そしてまた当の本人である私も、彼女に何と答えていいかわかりませんでした。
カバ子もTOMOKABANも、まずは感謝の気持ちが一番です。サコッシュを買ってくださる方、周りに紹介してくださる方、いいね！と言ってくれる方、そして応援してくださる多くの方の存在。それらがなければ、今ここにこうして移転のお知らせをすることは叶わなかったでしょう。
だから、これからもたくさんの方にいいね！と言っていただけるものを世に送り出すために、TOMOKABANはがんばります。
みなさま、どうぞよろしくお願いします！
